日本の国技といえば、どなたでもすぐに相撲をイメージなさるでしょう。今でこそスポーツという側面で見られる方が多くなりましたが、本来は神様を地上に呼ぶための儀式という伝統がありました。飛鳥時代にまで遡る長い歴史があり、そのなかで数多くの力士を生み出してきたものです。
そこでここでは、相撲のなかでも日本トーナメントと言う競技に着目をして、簡単にご紹介をしていきましょう。一般的に年に5回ある全国の巡業とは異なり、毎年8月に両国国技館で全国大会トーナメントというものが開催されています。ここではプロの力士だけでなく、大学生から高校生も参加をしており腕相撲というスタイルで実施をされます。
その概要について見ていくと、例年108名の参加者が全国から集っており1週間をかけて優勝者を決定します。まず初日は全参加者が国技館に集まってセレモニーを実施するところからスタートするわけです。その後、108名を10のブロックに分けて土俵の上で腕相撲をしますが、必ず審判員とレフェリーの計4名が試合に立ち会うのが習わしです。もともと日本大相撲トーナメントは奈良県で開催をされており、葛城市で現在も会場は設置をされています。
しかし、1980年以降は現在の東京・台東区にある両国国技館で開催をされており、審判やレフェリーも奈良県から赴いているわけです。長い伝統のある競技なので、形式は以前とさほど変わらないスタイルとなっています。10のブロックで代表者が決定したら、ここからが本戦のスタートです。1つの試合につき計1時間の持ち時間があり、その中でどれだけ相手をノックダウンさせられたのかを競い合います。予選とは違って持ち時間が長い理由は、強者同士の戦いとなるため、短時間ではなく余裕を持たせてしっかりと戦うことを推奨しているからです。
この点が通常の大相撲とは異なっている点といえるでしょう。毎回プロが予選から本戦へと残りますが、最近では女性の挑戦者も多くなっているのが特徴です。なお、日本大相撲トーナメントでは、本来の伝統である女性は土俵には上がれないということはありません。そのため、各力士と記念写真を撮ることも可能です。一般的な勝負とはことなり、色んな出し物があるのも魅力といえるでしょう。そのメインが腕相撲で、その他にはカラオケやモノマネといったレクリエーションもあるほどです。本気の試合とは違った面白さがあるのも魅力です。